~破魔顕正 不調瞬間消失の秘技~
弓を射る際には弓の固定と弦の引きが重要です。
矢を正確にターゲットへ射るために、固定(性的変化)引き(動的変化)をコントロールします。
『一方を動かし、他方を制止させる』
この所作をを使い身体が不動状態となる操作法の練習を繰り返しました。
また弦の引き・弾きの関係を反発係数に例え、エネルギーを入れ替える操作法を学びます。
その際に重要となるのは弾性衝突でした。
人間の生理的反応をも操ってしまう「妙見法術一之弓」
今回も盛りだくさんな内容です!
参加者から① 千葉県 栴檀芳之妙乗
「妙見法術 一之弓」は、その法術名の通り、弓を射る際の基本動作「射法八節」が内在されておりました。
弓を射る所作は、通常は弓幹を固定し弦を後ろに引くところですが、桓武月辰流は、弓幹の方を前方に押し出し射るという形を取るそうです。
これも全て物理エネルギーの法則により見いだされた所作ということでした。
そして弦を引ききるには左右の手を同時に動かすのではなく、一方を動かし、他方を静止させる、静的張力と動的張力の組み合わせによって起きる動作となっておりました。
最初にこれらの弓を射る作法を殺法に応用いたしました。
動作が「同じなのに違う 違うのに同じ」という動作が脳の混乱を招き体が合気に入りました。
また弓は引ききった弦の指を離すことで弦が元の位置に戻ろうとする力を利用して矢が前方に放たれますが、その時に起こる「反発係数」というのが矢が前方に飛んでいく物理現象になっており、これを利用した活殺のご教示がありました。
術者が近づけば相手は離れようとする・・・これはどんなにゆっくり近づいても物理的に必ず発生する現象ということが分かりました。
今までの作法も相手に近づいてもらうということを色々な場面でお話がありましたが、この所作の意味を更に深めることが出来ました。
近づけば離れる、押せば向こうへ行く・・・これを逆手に取れば、術者と反対の方向へ可動域をつけたければ、術者が近づく所作を取り、体幹の前屈の可動域を広げたければ、僧帽筋辺りの位置から下方に押せば前屈可動域が広がっていく・・ただこの場合闇雲に押してもそれは反発抵抗を生むだけになり、そこに相手の触れた体の場所と同質の弾性を作り出すことがポイントでした。
同質の弾性を作り出すことで、その力はロスなく作用として伝達していきました。
このあたりも巷の手技療法の非弾性的衝突外力が何故意味が無いのか、なぜ妙見法術は活法も殺法もギュッと強く握らないのか?、触れないのか?ということの理由の理解を深める内容となりました。
今回も前日の奥伝会の重なる部分が多く、前日から参加されている方は特に理解が深まった内容になりました。
今月もここから1か月どのように発展・深化していくのか楽しみです!(^^)!
千葉吉胤妙星司家 この度の教伝会の相伝誠にありがとうございました。
千葉県津田沼 月辰会活法整体院 栴檀妙乗
参加者から② 東京都 森大樹
今年初の教伝会「妙見法術一之弓」は、弓の物理的性質から法術を相伝していただきました。
「動的張力」と「静的張力」を利用した弓やパチンコのお話しは面白く、帰ってから子供のおもちゃの弓を買って確かめましたが、確かに安定性がかなり変わりました。
「張力」の重要性は過去の相伝会でもお話しいただいてましたが、張力も「動」と「静」の組み合わせという認識が加わり過去のお話が上書きされました。
弾性衝突を起こすには質量が同じでなければいけない。
治療者というのは、患者さんと同じ目線で一緒に直していくことでロスのないエネルギーの入れ替えを起こすことができるのはもちろんですが、
患者さんだけでなく常日頃から周囲の人と同じ目線に立つことで、ものごとが流動的に動いていくんだなというのをあらためて気付かされました。
とにかく周りの人と同じ目線に立つこと、これを意識していきたいと思います。