「放射状同心円」の理合を、さらに深く

「相理共生之法術」教伝会で公開された「放射状同心円」。
一見すると、ただ二つの円が重なっているように見えるこの形には、自然界のさまざまな現象を生み出す重要な理合が秘められています。
今回の第一奥伝会では、この「放射状同心円」をさらに深く掘り下げ、自然界に存在する力学と身体の動きを照らし合わせながら、その構造と働きを実技を通して紐解いていきました。
「放射状同心円」を実際に作ってみる
今回の奥伝会では、まず「放射状同心円」を工作によって実際に再現。
洗濯機の脱水、台風や海の渦、そして銀河系――。
一見すると一つの回転運動に見えるこれらの現象も、実際には二つの回転が組み合わさることで生まれる形として捉えることができます。
その構造を自ら手を動かして作ることで、頭で理解するだけでは分かりにくい「放射状同心円」の特性を、目で見て、触れて、体験しながら理解していきます。
なぜ「形を真似るだけ」では結果が出ないのか?
第一奥伝会は、これまでとは少し違った展開から始まりました。
いきなり公開された技を見て、まず実践する。
一見すると簡単そうに見える技でも、見よう見まねで形だけを再現しても、思うような結果が出ません。
そこで改めて浮かび上がったのが、
「形」ではなく、その形が持つ「意味」を理解することの重要性。
妙見活法では、映像で見た形をそのまま真似するだけではなく、その形がなぜ必要なのか、どのような理合によって現象が起きているのかを理解することで、技の再現性が変わってきます。
参加者からも、
「知っていると理解しているでは雲泥の差がある」
「道理に沿って術理をお借りすると、できなかったことができるようになる」
という声が寄せられています。
北斗起床は、なぜ起き上がることができるのか?
そして今回、さらに深く解説されたのが「北斗起床」。
仰向けになった人が、術者に片手を軽く添えられるだけで立ち上がる――。
その一見不思議な現象を、単なる筋力や運動力学だけではなく、運動力学と自然界の力学という二つの要素の組み合わせから紐解いていきます。
一つの力だけではなく、二つの力が組み合わさることで生まれる「放射状同心円」。
その理合を理解することで、「なぜ北斗起床が成立するのか」という現象の背景が見えてきます。
さらに、
「中心は動かさない」
「周りを動かす」
という相理共生之法術の重要なポイントを実践。
理合を理解した上で行うことで、これまでできなかった動きが成立していく過程を体験します。
妙見活法式「筋力テスト」
今回の奥伝会では、身体と精神の関係性にも踏み込んでいきます。
公開されたのが、「妙見活法式筋力テスト」。
一見すると単純な引き合いのように見える検査ですが、筋肉と脳、そして身体に存在する常在菌との相関性という視点から、相手の反応を読み取っていきます。
参加報告では、潜在的な思考が筋肉の反応として現れることへの驚きや、筋力の変化を通じて精神面への働きかけにつなげる方法についても紹介されています。
身体だけを見るのではなく、
身体と心をひとつの「相関する世界」として捉える。
これも「相理共生」の理合を臨床へ応用するための重要な視点となります。
「正しい位置は、体が知っている」
さらに今回の奥伝会では、身体の不具合を「正しい円の重なりが崩れた状態」として捉える考え方も公開されました。
「放射状同心円」の特性を理解することで、伸ばされたバネが元に戻るように、身体も本来の位置へと回帰していく。
この理合を、さまざまな身体部位を使った練習によって確認していきます。
単に身体を動かすのではなく、
「正しい形とは何か」
「なぜその位置に戻るのか」
という視点から身体を捉え直すことで、普段の臨床における「触れ方」そのものにも新しい認識が生まれてきます。
「歩み寄り」の理と術理
第一奥伝会では、「放射状同心円の深掘り」とともに、**「歩み寄りの道理と術理」**についても丁寧に解説されました。
二つの力が組み合わさることで現象が成立するように、人と人との関係においても、一方だけではなく、互いの方向性が組み合わさることが重要となります。
自然界の力学から人間関係までを一つの理合として捉えることで、「相理共生」という言葉の意味が、さらに立体的に見えてきます。
認識が変われば、触れ方が変わる
今回の第一奥伝会で繰り返し示されたのは、
「形を覚える」ことと「理合を理解する」ことは違う
ということでした。
なぜその形なのか。
なぜその方向なのか。
なぜ術者は動かないのか。
なぜ相手の身体に変化が起こるのか。
その一つひとつの「なぜ」を自然界の力学と照らし合わせながら理解していくことで、技術は単なる形から、意味を持った「術」へと変わっていきます。
「相理共生之法術」をさらに深く理解し、臨床へ応用するための第一奥伝会。
「放射状同心円」の新たな認識が、日々の施術における見方や触れ方を変えるきっかけとなる内容です。
相理共生之法術 第一奥伝会――
自然界の理合を身体に重ね、その「意味」を理解することで、技術の奥にある本質へと迫ります。