中高年以降の女性が股関節の痛みを訴えて医療機関を受診すると、変形性股関節症と診断されるケースが少なくありません。
変形性股関節症の原因は様々ですが、臼蓋形成不全も原因の1つとされています。
本記事では臼蓋形成不全の原因や治し方、変形性股関節症との関係などについて解説します。
臼蓋形成不全で手術を受ける前に知っておきたいことも紹介しているので、手術を検討されている方はぜひ参考にしてください。
Contents
臼蓋形成不全とは
股関節は大腿骨の骨頭が、骨盤にあるくぼみ=臼蓋にはまり込んで構成されています。
臼蓋が大腿骨骨頭を広く覆っていると股関節が安定するのですが、何らかの原因で臼蓋の面積が狭くなる病気が臼蓋形成不全です。
通常は大腿骨骨頭の80%〜90%を臼蓋が覆っていますが、覆われる面積が狭くなるほど臼蓋形成不全の発症リスクが高くなります。
参考:臼蓋形成不全とは
臼蓋形成不全の主な原因
臼蓋形成不全の原因に関してははっきりとしたことが分かっていません。
日本人の成人の場合は、男性のおよそ0%〜2%、女性の2%〜7%に臼蓋形成不全が認められます。
ただ、乳児期の臼蓋形成不全は自然に解消することが通説のため、成人がいつ臼蓋形成不全を発症するのか分からないのです。
しかし、遺伝や妊娠にともなう体重の増加、部活動における運動量の増加など、様々な要因により臼蓋形成不全のリスクを高めるのではないかと考えられています。
臼蓋形成不全にともなう主な症状
臼蓋形成不全を発症した場合、歩くときに足の付け根に違和感や痛みが生じやすくなります。
また、股関節の動きが悪くなるため靴下を履いたり、足の爪を切ったりする動作が困難になってきます。
臼蓋形成不全と変形性股関節症について
臼蓋形成不全は変形性股関節症の原因の1つとされます。
変形性股関節症は、日本では中高年以降の女性に多く見られることで知られています。
変形性股関節症とは
変形性股関節症はその名の通り、股関節が変形することで様々な障害をもたらす整形外科的な疾患の1つです。
単純レントゲン診断によれば、日本人の変形性股関節症の有病率はおよそ1.0%〜4.3%とされています。
参考:変形性股関節症とは
ただし、レントゲンで変形性股関節症の所見が認められるというだけで、必ずしも何らかの症状を伴うわけではありません。
変形性股関節症の原因
変形性股関節症の原因としては、臼蓋形成不全以外にも先天性股関節脱臼が挙げられています。
かつてはオムツの巻き方が先天性股関節脱臼のリスクを高めていましたが、近年では減少傾向にあるということです。
また、高齢化により先天的な股関節の形状異常がなくても、変形性股関節症を発症するケースが増えています。
変形性股関節症の症状
変形性股関節症の発症初期の段階では動作の開始時に違和感を覚える程度です。
症状が進行するにつれ、歩き始めや椅子から立ち上がる際などに痛みが出やすくなります。
末期になると正座をしたり階段を上り下りしたりすることも困難となるため、最終的には手術が必要です。
臼蓋形成不全と変形性股関節症の関係
臼蓋形成不全は変形性股関節症の原因の1つと考えられています。
実際、日本における中高年女性の変形性股関節症は、およそ8割が臼蓋形成不全によるものとされています。
参考:股関節臼蓋形成不全とは
臼蓋形成不全の治し方
臼蓋形成不全の主な治し方としては以下の4つがあげられます。
- 筋力トレーニング
- 体重を減らす
- 薬物療法
- 手術療法
筋力トレーニング
画像診断で臼蓋形成不全が認められたとしても、大腿骨骨頭や臼蓋の軟骨の厚みがある間は、ほとんど症状が見られません。
そのため、症状がないうちに筋力トレーニングを行い、股関節への負担を減らすことが重要です。
また、運動を通して股関節に負担がかからない身体の使い方を学ぶ必要もあります。
体重を減らす
臼蓋形成不全の治し方としては、体重を減らすことも挙げられます。
急激な体重の増加は股関節への負担を増加させ、臼蓋形成不全の発症リスクを高めるためです。
体重を減らす簡単な方法は食習慣を見直すことです。
無理なダイエットをするのではなく、栄養バランスの取れた食事を意識しましょう。
薬物療法
臼蓋形成不全にともなう痛みが強い場合には、消炎鎮痛剤の外用や内服を行います。
また、股関節内に局所麻酔やステロイド注射を行なうケースもあります。
手術療法
臼蓋形成不全にともなう症状があまりにもひどい場合や、日常生活に支障を来す場合には手術療法も検討されます。
手術法としてもっともポピュラーなのが寛骨臼回転骨切り術です。
寛骨臼(骨盤のくぼみ)を手術で深くして、股関節の安定性を確保することが目的です。
手術を受けられる年齢の上限はおよそ60歳とされますが、50歳までに手術を受けることが推奨されています。
手術にかかる時間は2時間〜3時間程度で、術後2日から3日したら歩行訓練を開始します。
活法・妙見活法での治療
活法は日本古武道の柔術に伝承される手技療法です。
妙見活法はその中でも1000年以上に渡り研究・研鑽されて来ました。
妙見活法整体は実際に身体に触れる前に治療が始まっています。
これは症状として見えている「顕在意識」に留まらず、不具合の要因となっている見えない「潜在意識」にまでアプローチするためです。
施術者と患者さんが意識の同期をすることで、自らの治癒力が高まり体中の細胞が快適な方向へ動き出そうとします。
このタイミングを活用しながら施術するため、一瞬で質が転換するのです。
実際に一度の施術で他の箇所の不具合まで好転してしまう事も多くあります。
治療事例
40代女性 千葉県習志野市 月辰会活法整体院
主訴
- 20年程前から左股関節に痛み
- 当時、整形外科受診にて臼蓋形成不全と診断される
- 整形外科ではお尻の筋肉を付けるように指導される
- 症状は変わらず、むしろ痛みは徐々に酷くなる
- 後は手術しかないとの病院の方針
- 手術後の状態が平均的に良くない事をネット情報で知り、不安により躊躇
- 知人から当院の話を聞き、藁をもすがる思いで来院
- 左に荷重・歩行時・しゃがむ時、いずれにも強い痛み有り
施術
「北輝太一之活」
- 胡坐状態より「北輝太一之活」の基本となる手組み
- 術者は後ろから患者さんを上部へけん引
- 20~30㎝ほど浮かせた状態にて上下に2回動かし立ち上がるように指示
- 問題消滅にて施術終了
結果
- 確認動作でも一切問題消滅
- 『痛くありません!何ですかこれは??』と興奮 驚きを隠せない様子
- 後日紹介者より『治療以降、全く支障なく快適に生活できる』と喜んでいる様子を報告される
治療院アクセス
- 月辰会活法整体院
- 住所:〒275-0016 千葉県習志野市津田沼4丁目1−25 Ⅶ C号棟 ダイワティアラ津田沼Ⅶ-C号
- 電話番号:047-454-0001
臼蓋形成不全で手術を受ける前に知っておきたいこと
画像④
臼蓋形成不全がある場合、医療機関で手術を勧められることがあります。
しかし、手術を受ける前に以下の2点を確認しておきましょう。
- 手術を受けるタイミング
- 臼蓋形成不全が症状の原因ではない可能性もある
手術を受けるタイミング
レントゲンなどの画像検査で臼蓋形成不全が認められたからといって、すぐに手術が必要となる訳ではありません。
先述したように、臼蓋形成不全が認められる場合でも、大腿骨骨頭や臼蓋の軟骨に厚みがあるうちは、特にこれといった症状が見られません。
症状がないうちに筋力トレーニングや減量に取り組めば、手術を回避できる可能性もあるでしょう。
ただ、臼蓋形成不全により変形性股関節症を発症した場合には、手術が必要となるケースもあります。
臼蓋形成不全が症状の原因ではない可能性もある
手術を受ける前に知っておきたいことが、股関節の痛みの原因が、臼蓋形成不全ではない可能性もある点です。
股関節の痛みを訴えて病院を受診した場合、レントゲンやMRIなどの画像診断を行うことが一般的です。
その結果、臼蓋が浅いと判断されると、臼蓋形成不全や変形性股関節症などと診断されます。
しかし、股関節痛の中には筋肉や筋膜の緊張が原因となるケースもあります。
そのため、手術を受ける前に筋肉や筋膜を緩める施術を受けることがおすすめです。
まとめ
臼蓋形成不全は大腿骨骨頭がはまり込むくぼみが浅くなる先天的な疾患の1つです。
しかし、軟骨に厚みがあるうちは無症状のことも多く、筋力トレーニングや減量で手術を回避できる可能性もあります。
また、股関節の痛みは必ずしも臼蓋形成不全や変形性股関節症によってもたらされるとは限りません。
手術は最後の手段として取っておき、まずは股関節周囲や骨盤の筋肉および筋膜の柔軟性を確保することが重要です。
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