腰痛や足のしびれを訴えて医療機関で検査をすると、脊柱管狭窄症と診断されることがあります。
脊柱管狭窄症は高齢者に多く見られる疾患で、放置すると日常生活に支障を来すケースもあるため注意が必要です。
この記事では、脊柱管狭窄症の特徴や原因、改善法などについて解説します。
手術は最後の手段に取っておきたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
脊柱管狭窄症とは
背骨は椎骨と呼ばれる骨が積み重なってできており、それはちょうど真ん中に穴の空いた積み木のようなもので、それぞれを積み重ねることによって、1本の長い棒となり、これが「背骨」であり、その真ん中にできる一本の空洞部を「脊柱管」と呼んでいます。
脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)は何らかの原因によって神経の通り道が狭くなり、神経圧迫を起こすことで腰痛や足のしびれなどを引き起こす疾患です。
脊柱管が狭くなった箇所が原因となって症状を引き起こすため、どこにでも発症する可能性はあります。
ただ、単に脊柱管狭窄症といった場合、腰部脊柱管狭窄症を指すケースがほとんどです。
脊柱管狭窄症の原因
脊柱管狭窄症の原因としては加齢が挙げられます。
年齢とともに骨が変形して脊柱管が狭くなり、神経圧迫を起こした結果として腰痛や足のしびれが出やすくなります。
脊柱管狭窄症が比較的高齢者に多く見られるのもそのためです。
また、腰椎分離症やすべり症など、腰部疾患が原因となって脊柱管狭窄症を発症するケースもあります。
その他にも、喫煙習慣や過度のストレス、肥満、側弯症、糖尿病などが脊柱管狭窄症の発症リスクを高めると考えられています。
脊柱管狭窄症の特徴
脊柱管狭窄症の特徴の1つが、間欠跛行(かんけつはこう)が見られることです。
歩き始めて10分ほどすると、足のしびれや痛みのために歩き続けることが困難となります。
しかし、椅子に座るなどしてしばらく休むと、再び歩けるようになります。
ただそこからまた、10分ほどするとまた歩けなくなるといったことを繰り返すのが脊柱管狭窄症の大きな特徴です。
脊柱管狭窄症の症状は、背中を後ろに反らすことで悪化する点も特徴です。
一方、腰椎椎間板ヘルニアの症状は、前かがみになった際に悪化しやすくなっています。
また、脊柱管狭窄症はその他の腰部疾患とは異なり、腰痛よりは足のしびれが主な症状となっています。
脊柱管狭窄症の治し方
脊柱管狭窄症の発症が疑われる場合、整形外科や整骨院などでは以下の治療および施術で改善を図ることが一般的です。
薬物療法
脊柱管狭窄症の発症にともない強い痛みが見られる場合は、ロキソプロフェンなど非ステロイド性の消炎鎮痛剤(NSAID)を処方することが一般的です。
ただ、脊柱管狭窄症の主な症状は腰痛というよりも足のしびれであるため、痛み止めでは改善が見られないケースも少なくありません。
そのため、血液の循環を促進してしびれを解消するため、アルファデクスやリアプロストなど血管拡張血流改善薬が処方されることもあります。
ブロック注射
脊柱管狭窄症を発症した場合、主に仙骨部硬膜外ブロックと呼ばれる注射療法が行われます。
お尻の骨(尾骨)のあたりから局所麻酔剤やステロイド製剤を注入し、痛みの信号が脳へと伝えられるのをブロックするのが特徴です。
物理療法
脊柱管狭窄症に対しては温熱療法や電気治療、牽引治療などが行われることもあります。
物理療法によって筋緊張が緩和し、血流が促進されると痛みやしびれの緩和につながることがありますが、根本的な改善につながるケースは少ないようです。
手技療法
カイロプラクティックやマッサージ、AKA(エーケーエー)、骨盤矯正など、手技療法によって脊柱管狭窄症の症状を緩和する方法もあります。
物理療法と同様にその場での効果は期待できますが、脊柱管を広げる施術ではないため、根本的な症状の改善につながるケースは少ないようです。
運動療法
脊柱管狭窄症の症状に応じて、運動療法を取り入れることもあります。
運動によって筋力を強化し、患部にかかる負担を軽減するのが狙いです。
近年になって腰椎を支持するインナーマッスルを強化すると、腰椎の過度の前弯を改善して、神経の流れをスムーズにする効果が期待できると分かってきています。
人間の腰椎はそもそも緩やかに前弯していますが、筋力の低下や不良姿勢などが原因で過度に前弯することで、脊柱管が狭くなって足のしびれを引き起こしやすくなるためです。
腹横筋や多裂筋といったインナーマッスルを収縮させると腹圧が高まるため、腰椎を支持する機能が上昇し、脊柱管を広げる効果が期待できます。
手術療法
上記の方法で脊柱管狭窄症の症状がまったく改善しない場合、もしくは日常生活に多大な支障を来す場合には、手術療法が検討されます。
手術療法の主な目的は、脊柱管を狭くしている骨や靱帯などを取り除き、神経の流れをスムーズにすることです。
近年では内視鏡を用いた低侵襲手術の採用例も増えてきており、1泊から2泊の入院で手術を行うことも可能となっています。
活法・妙見活法での治療
妙見活法は日本古武道の桓武月辰流柔術に伝承される手技療法です。脊柱管狭窄症などの痛みにも対応できる技術を継承しています。
痛みやしびれの症状があるのは、皮膚上の振動波長にその場所だけ違いが出ている状態と捉えます。
波長の違和が痛み・痺れとして表面に現れているのです。
その痛みを治すために身体全体を一つの皮膚と捉え、身体に多数存在する末端のセンサーから新しい振動を加え波長を統合させます。
一見不思議に思えますが、1000年以上に渡り研究・研鑽されてきた裏付けが証明しています。
妙見活法による治療事例①~80代女性 千葉県習志野市 月辰会活法整体院~
主訴
- 5年ほど前に整形外科で「脊柱管狭窄症」と診断される
- 左腰~左臀部にベッドからの起床時に強い痛み
- 仰向け時に左腰~左大腿部に痛みが出る
- 家族が当院のHPを見て来院
施術
太陽神経叢と水月の関係を利用した二天日月療法で自律神経を調整する
結果
- 長年特に悩んでいた起床時の左腰~左臀部の痛みが消失したことに驚かれて感謝される
- 仰向け時の痛みも違和感レベルに変化し終了
月辰会活法整体院
- 住所:千葉県習志野市津田沼4-1-25 ダイワティアラ津田沼Ⅶ-C号
- 電話:047-454-0001
- URL:https://gessinkai-kappou.com/
妙見活法による治療事例②~50代男性 兵庫県神戸市 こうだ治療院~
主訴
- 歩行時:身体が伸びない状態で腰の痛み、足の痛み、痺れ
- 座位:腰・足の痛み、痺れ
- 仰臥位:足が伸ばせない、腰・足の痛み、痺れ
かなり痛み痺れが酷いようで、顔を歪めている
施術
仰向け状態から丹田療法でバランスがギリギリ取れない状態へ身体を誘導
数回繰り返し、痛みやしびれを感じない事を確認し終了
結果
- 2回目来院時に犬の散歩もできるように回復したとの報告を受ける
- 日常生活も普通にできるようになったと喜んでいる様子
- メンテナンスに丹田両方をもう一度施し終了とする
こうだ治療院
- 住所:兵庫県神戸市中央区布引町4-3-12 大和ビル8F
- 電話:078-855-6767
- URL:https://www.koda-chiryoin.com
自分でできる脊柱管狭窄症の改善法
脊柱管狭窄症の症状を緩和するためには、腹圧を高めて背骨の安定性を強化し、患部にかかる負担を軽減することが重要です。
ただ、脊柱管狭窄症を発症する方の多くに筋緊張が見られるため、仰向けの寝方で腰が反ると脊柱管が狭まって神経が圧迫され、足腰の痛み(坐骨神経痛)やしびれが出やすい方もいます。
その場合にはひざ下にクッションなどを入れて膝を立てることで股関節が曲がり、腰も丸まって腰痛が起こりにくい姿勢を取れるようになります。
まずは以下の手順で筋肉を緩めることが期待できます。
- 布団やヨガマットに仰向けで寝る
- 頭の下に枕や畳んだバスタオルを置く
- 両ひざを両手で抱えて丸くなる
- 10回ほど気持ちよい可動範囲の中でゆりかごの様に反復を繰り返す
ストレッチを行っている途中に疲れた時のために、あらかじめ足元に椅子を置いておき、足を乗せて休憩できるようにしておきましょう。
腹圧を高めるのであれば、プランクなどのトレーニングをするのがおすすめです。
プランクは以下の手順で行うのがおすすめです。
- 両ひじを床につけて腕立て伏せのようにうつ伏せになる
- 腰が反らないよう意識しながらお尻を浮かせる
- 頭からかかとまで一直線になるよう意識して30秒キープする
慣れないうちはお尻を少し上に突き出すようにトレーニングすると良いでしょう。
疲れてきたからといって、腰の位置が下がるのはNGです。
まとめ
脊柱管狭窄症は加齢が原因と言われることも少なくありませんが、不良姿勢や筋力の低下、ストレス、肥満などさまざまな要因が複雑に絡み合った結果として発症するケースが多くなっています。
そのため、日常的に腹圧を高めるトレーニングや、筋緊張を緩和するストレッチに取り組み、症状の改善に努めることが重要です。
仮に手術を行ったとしても、脊柱管が狭くなる根本的な原因を改善しない限り、再び症状が出る可能性があります。
脊柱管狭窄症の疑いがある方は、今回ご紹介したストレッチやトレーニングを無理のない範囲で行い、手術は最後の手段として取っておくことがおすすめです。
また妙見活法での施術法や操作法に興味を持った方は、毎月のセミナーで学ぶことが出来ます。
無料動画もご用意しておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。