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治療コラム

肩こりの治し方とは?原因や再発させないためにできること

肩こりの治し方とは?原因や再発させないためにできること

厚生労働省が行っている国民生活基礎調査の結果によると、肩こりは女性における健康上の悩み第1位となっています(男性は腰痛に次いで第2位)。

しかし、これだけ多くの方が肩こりに悩まされているにも関わらず、肩こりが治ったという話をあまり聞かないのはなぜでしょうか。

肩こりが根本的に改善しないのは、肩こりが起こるメカニズムや原因をよく理解していないからかもしれません。

本記事では肩こりの原因や、再発させないためにできることについて解説します。

肩こりの種類

肩こりの種類

肩こりはそれほど珍しい症状ではありませんが、詳しく見ていくと以下の2種類に分けられます。

  • 本態性肩こり
  • 二次性肩こり

はじめに2種類の肩こりについて、詳しく見ていきましょう。

本態性肩こり

本態性肩こりは日本人の多くが悩まされている「普通の肩こり」です。

厳密に説明すると、症状は見られるものの、レントゲンやMRIなどの画像診断を行っても原因が分からない肩こりを本態性肩こりに分類しています。

肩こりを訴える方の大部分が、本態性肩こりに分類されています。

二次性肩こり

二次性肩こりは何らかの病気に伴って起こる肩こりです。

二次性肩こりを引き起こす病気は、四十肩や頚椎捻挫などの整形外科的疾患だけでなく、心疾患や肺疾患、眼科系の疾患などさまざまです。

例えば心臓の病気に伴って、左側の肩や背中に強い痛みを感じることがあります。

ただし、左の肩が凝るからといって、必ずしも心疾患を発症しているわけではありません。

肩こりが起こるメカニズム

肩こりが起こるメカニズム

東京医科大学の研究によって、肩こりは以下のメカニズムで起こることが分かっています。

  1. 筋緊張によって血管が圧迫される
  2. 血管が圧迫されて肩に送られる血液の量が減少する(筋疎血)
  3. 筋疎血によって痛み物質が生じ、チクチクとした筋肉痛のような痛みが表れる

通常は血液の流れにより痛み物質は体外へと排出されますが、筋疎血が続くと痛み物質が留まるため、やがて肩こりが慢性化します。

肩こりの主な原因

肩こりは筋疎血(肩に送られる血液量の減少)によって起こりますが、筋疎血は以下の原因によって起こりやすくなります。

  • 長時間の同一姿勢
  • 猫背などの不良姿勢
  • ストレス
  • 身体に合っていない机や寝具
  • 冷えや運動不足

肩こりを引き起こす筋疎血の主な原因について解説します。

長時間の同一姿勢

長時間の同一姿勢

肩こりを引き起こす筋疎血は、長時間の同一姿勢によって生じやすくなります。

肩こりは筋肉が硬くなった状態を意味しますが、筋肉が硬くなる原因は使い過ぎと「不動」の2つしかありません。

使い過ぎの代表例が筋肉痛ですが、筋肉痛は身体の表面にある大きな筋肉に生じるため、比較的改善が早い点が特徴です。

一方、不動によって生じる筋緊張は身体の深い部分に生じるため、なかなか改善しない傾向にあります。

長時間の同一姿勢に伴う慢性的な肩こりが治りにくいのもそのためです。

猫背などの不良姿勢

猫背などの不良姿勢

筋疎血の原因となる筋緊張は、猫背などの不良姿勢がもたらすケースも少なくありません。

猫背になると骨盤が後ろに傾き、顔の位置が前方へとスライドして、頭の重さが肩にのしかかるため、筋緊張によって血管が圧迫されて筋疎血を起こしやすくなります。

近年ではスマホの使い過ぎによるストレートネックも、不良姿勢による肩こりを引き起こす一因とされています。

ストレス

ストレス

ストレスによる自律神経の乱れも、筋疎血に伴う肩こりを招く原因の1つです。

自律神経は交感神経と副交感神経の2つから成っており、ストレス状態に陥ると交感神経が優位に陥ります。

交感神経が優位に陥ると血管が収縮するため、血行不良により筋疎血が生じるリスクを高めます。

身体に合っていない机や寝具

身体に合っていない机や寝具

机に向かう機会が多い方の場合、身体に合っていない机や椅子が原因で血行不良を招く可能性があります。

例えば身長に対して椅子が高く、机が低すぎる場合、上半身が前に傾くため頭の重さが肩に加わり筋緊張を生じやすくなります。

デスクワークの人に肩こりが多いのもそのためです。

また、高すぎる枕を使うなどして寝ている間に首が圧迫されると、筋疎血に伴う肩こりを生じやすくなります。

冷えや運動不足

冷えや運動不足

肩こりを引き起こす筋疎血は、冷えや運動不足によってもたらされるケースもあります。

身体が冷えると筋肉が硬くなるため、血管を圧迫して血行が悪くなりやすいためです。

また、運動不足に陥ると筋力が減少し、筋ポンプが弱くなるため血行不良を引き起こしやすくなります。

筋力の弱い女性に冷えが多く見られるのもそのためです。

肩こりの治し方

肩こりは病気という訳ではありませんが、医療機関や整骨院などでは以下の治療および施術方法で症状の改善を図るのが一般的です。

  • 薬物療法
  • 電気治療
  • 牽引療法
  • 温熱療法
  • マッサージ療法
  • 運動療法

肩こりの治し方について解説します。

薬物療法

薬物療法

肩こりによる痛みが強い場合や、緊張型頭痛などが見られる場合、医療機関では薬物療法で改善を図るのが一般的です。

主な治療薬としては、非ステロイド系抗炎症薬やビタミン剤、筋弛緩薬などが挙げられます。

また、ペインクリニックでは痛みが強い場合に、神経ブロック注射を行うケースもあります。

電気治療

電気治療

肩こりに対しては電気治療もよく行われています。

電気治療の種類は低周波や干渉波、マイクロ波、赤外線、ハイボルトなどさまざまです。

いずれも身体の内部まで浸透する特徴を持っているので、硬くなった筋肉をほぐし血行促進効果が期待できます。

温熱療法

温熱療法

慢性的な肩こりに対しては、温熱療法を行うのが一般的です。

蒸しタオルで患部を温めたり(温罨法〈おんあんぽう〉)、ホットパックを肩に乗せたりして血行を促進し、硬くなった筋肉を緩めて血行促進を図るのが目的です。

マッサージ療法

マッサージ療法

肩こりに対してはマッサージ療法も行われます。

さまざまな手技で硬くなった筋肉を揉みほぐし、血行促進を図るのが目的です。

運動療法

運動療法

運動療法も肩こりに対して効果的とされます。

首や肩、肩甲骨など局所を動かすのはもちろん、全身運動により血行促進を図るケースもあります。

活法・妙見活法での治療

活法・妙見活法での治療

妙見活法は日本古武道の桓武月辰流柔術に伝承される手技療法です。

肩こりなどの根本的な改善が難しいと言われる症状にも速やかに対応できる技術を継承しています。

妙見活法の肩こりの治療は、背中にかけて張っている僧帽筋と全身の周波数を整えることで解決に導いていきます。

昔からの肩たたきで一時的に気持ちよくなるのも共振周波数の一種と言えるでしょう。

妙見活法の肩こり療法は全身との調和を図るため、肩こりを再発しにくい体質へと導きます。

治療事例①~40代女性 岐阜県瑞浪市 龍門整体療法院~

治療事例①~40代女性 岐阜県瑞浪市 龍門整体療法院~
主訴
  • 2年前から肩こりが酷く、様々な治療院に行くが改善せず
  • 半年前より耳鳴りまで伴うようになる
  • 強いマッサージを受けてから首を曲げると肩に痛みが走るようになった
  • お兄様(当院の患者)からの紹介で来院
施術

三光一条之活の波紋切りで周波数を調整し、肩こりに至る動作のプロセスを失くしてしまう。

結果

肩の痛み・辛さ・耳鳴り全て消失。

後日お兄様から「あれ以来嘘のように肩腰が無くなったと本当に喜んでいました」との報告を受ける。

龍門整体療法院

治療事例②~40代女性 千葉県習志野市 月辰会活法整体院~

治療事例②~40代女性 千葉県習志野市 月辰会活法整体院~
主訴
  • 20年来の肩こりに悩み、良いと言われる整体・施術を受けるがどれも改善せず
  • ご主人の紹介にて来院
  • 常時肩こりを感じている
施術

不具合のある所は骨格の位置・筋肉の位置・神経伝達等々の

周波数の乱れと考え、体全体に新たな振動を与え周波数の乱れを再構築した。(三光丁之活

結果

施術後、今までにない肩の軽さに驚いていた。
以後ご主人のお話では、日常も肩をもんだりする仕草が見られず快適な様子。

月辰会活法整体院

肩こりの改善におすすめのストレッチ

肩こりは主に肩まわりの血行不良によって引き起こされるため、普段からストレッチで筋肉を柔軟に保つことがおすすめです。

肩こりに対しては特に以下3つのストレッチが有効と考えられます。

  • 首のストレッチ
  • 肩甲骨のストレッチ
  • 股関節のストレッチ

肩こりの改善におすすめの3つのストレッチについて紹介します。

首のストレッチ

首のストレッチ

肩こりの人のほとんどに首のこりが見られると言っても過言ではありません。

首のストレッチを行うと筋緊張の緩和により血行が促進されるだけでなく、自律神経のバランスを整える効果も期待できます。

首のストレッチは以下の手順で行いましょう。

  1. 椅子や床に真っすぐ腰かける
  2. 右手で左のこめかみに触れ顔を右に倒す
  3. 30秒たったら左手で右のこめかみに触れ顔を左に倒す
  4. 元の姿勢に戻す
  5. 右斜め後ろを見るようにして首の左前面を伸ばす
  6. 30秒たったら左斜め後ろを見るようにして首の右前面を伸ばす

ストレッチは気持ちよく感じる範囲で行うのが基本です。

痛いほどのストレッチは逆効果のため控えましょう。

肩甲骨のストレッチ

肩甲骨のストレッチ

肩甲骨は肋骨の上を滑るように浮いた構造をしていますが、硬くなると肩関節の動きも悪くなるため、ストレッチで可動域を確保するのがおすすめです。

肩甲骨のストレッチは以下の手順で行いましょう。

  1. 右の指先で右肩に、左の指先で左肩に触れる
  2. 左右の肘で円を描くように肩を大きく後ろに回す
  3. 次に肩を大きく前に回す
  4. 10回×3セット行う

肘でできるだけ大きな円を描くように回すのがポイントです。

股関節のストレッチ

股関節のストレッチ

股関節は肩関節と連動しているため、硬くなると肩の動きも悪くなり、肩こりを引き起こしやすくなります。

股関節のストレッチは以下の手順で行いましょう。

  1. 椅子に座って右足の外くるぶしを左の膝に乗せる
  2. 左手で右の足首、右手で右の膝を軽く押さえる
  3. 背筋を伸ばしたまま上半身をゆっくりと前に倒す
  4. 30秒×3セット行う

上半身を倒すときに、背筋が曲がらないよう注意しましょう。

まとめ

肩こりの多くは本態性肩こりであり、筋緊張に伴う筋疎血によってもたらされることが一般的です。

そのため、筋疎血の原因となる筋緊張を取り除き、血液の流れをスムーズに保つことが肩こりを治す近道です。

普段から今回ご紹介したストレッチに取り組み、肩こりを根本から改善に導きましょう。

また治療家の方で妙見活法の施術を学びたい方は、セミナーやDVDによる学習もできます。

無料動画もご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

阪野祐介承玄

阪野祐介承玄

中和医療専門学校(本科)卒業後、国家資格「鍼師・灸師・あん摩マッサージ指圧師免許」を取得。
鍼灸治療室ガイアそうこに7年間勤務し「往診部門」副統括を経験。
平成30年に愛知県大府市に「 共和阪野活法整体院」を開業。
・資格:鍼師・灸師・あん摩マッサージ指圧師・正伝妙見活法協会 高度療術師
・メディア等:健康雑誌「月刊わかさ」にて「全国の凄腕達人20人」の一人として掲載
https://kyouwa-bannokappo-seitaiin.com/