手根管症候群は絞扼性神経障害のなかで最も多く見られる末梢神経障害の一種で、中高年女性に多く見られることで知られています。
現在のところハッキリとした原因が分かっておらず、症状に応じて適切に対処することが求められます。
本記事では手根管症候群の発症リスクを高める要因や治し方などについて解説します。
Contents
手根管症候群とは
手根管症候群は何らかの原因によって神経が圧迫されることで発症する絞扼性神経障害の一種です。
絞扼性神経障害という言葉はあまり耳なじみがないかもしれませんが、坐骨神経痛や胸郭出口症候群といった症状名なら耳にした経験がある方は多いのではないでしょうか。
手根管症候群は前腕の真ん中を走行している正中神経が圧迫されることで、手の痛みやしびれを引き起こす点が特徴です。
手根管症候群の症状
手根管症候群を発症した場合、主に以下2つの症状が見られます。
- 手の痛みやしびれ
- 巧緻動作障害
ここでは、手根管症候群の症状について解説します。
手の痛みやしびれ
手根管症候群の代表的な症状が、手の痛みやしびれです。
発症初期には朝起きたときに手がこわばったり、しびれが強く出たりする傾向にありますが、しばらく動かしていると症状が軽減する傾向にあります。
手根管症候群の特徴は親指と人差し指、中指、薬指の半分に痛みやしびれが生じる点です。
そのため、小指にしびれが見られる場合は、手根管症候群以外の疾患を疑う必要があります。
巧緻動作障害
手根管症候群の症状が進行すると、親指の付け根にある母指球が痩せ衰え、巧緻動作障害を引き起こすことがあります。
例えばボタンを掛けづらくなったり、縫い物がしづらくなったりといった症状が挙げられます。
また、親指と人差し指で「OKサイン」を作れなくなる点も手根管症候群の症状の特徴です。
手根管症候群の発症リスクを高める要因
手根管症候群の原因に関しては明らかなことが分かっていませんが、以下の要因によって発症リスクを高めるのではないかと考えられています。
- ホルモンバランスの変化
- 手をよく使う仕事
- 外傷や病気
ここでは、手根管症候群の発症リスクを高める要因について解説します。
ホルモンバランスの変化
手根管症候群は、中高年以降の女性に多く見られる点が特徴です。
そのため、女性ホルモンのバランスが何らかの形で関わっているのではないかと考えられています。
手をよく使う仕事
重労働などで手をよく使う方にも、手根管症候群の発症が見られます。
前腕の真ん中を通る正中神経は小指以外の指を曲げると圧迫されやすいため、手首を内側に曲げる機会が多いと手根管症候群の発症リスクが高まるのではないかと考えられます。
外傷や病気
前腕の骨折や外傷によって正中神経が圧迫されることで、手根管症候群の発症リスクを高める可能性があります。
また、人工透析を行っている方や糖尿病患者、関節リウマチや甲状腺機能低下症をお持ちの方にも多く発症が見られます。
手根管症候群の一般的な治し方
手根管症候群を発症した場合、整形外科などの医療機関では以下のような治療で改善を図ることが一般的です。
- 安静
- 薬物療法
- 装具療法
- 手根管内注射
- 手術療法
ここでは、手根管症候群の一般的な治し方について解説します。
安静
手根管症候群は前腕の屈筋群の緊張によって発症リスクが増加する傾向にあるため、医療機関を受診すると安静を言い渡されることが一般的です。
手を使う仕事は一時的に休み、運動などもなるべく避けるように指導されます。
薬物療法
手根管症候群に伴う痛みがある場合は、非ステロイド系の消炎鎮痛薬で痛みの緩和を図ります。
手のしびれが強く出ている場合には、ビタミンB12などの飲み薬が処方されることもあります。
装具療法
手根管症候群の症状は夜間や明け方に出やすいため、寝ている間は専用の装具で固定し、安静を図るケースがあります。
特に母指球の萎縮が起こっていないケースで効果的とされています。
手根管内注射
手根管症候群に伴う痛みが強い場合には、手根管内へステロイドおよび局所麻酔の注射を行うことがあります。
ただし、手根管内注射はあくまでも対症療法であり、繰り返したからといって病状が改善に向かう訳ではないため注意が必要です。
手術療法
上記の治療で改善が見られない場合には、手術療法を検討するケースもあります。
手術法としては、内視鏡を用いた鏡視下手根管開放術などがよく知られています。
活法・妙見活法による治療法
妙見活法は日本古武道の桓武月辰流柔術に伝承される手技療法です。
手根管症候群などの痛みやしびれが出る症状にも、速やかに対応できる技術を継承しています。
人間は身体の動きの方向性が揃っていない時に痛みやしびれとして症状が現れることがあります。
症状の出ている部位だけが何らかの原因で他と違う方向に向かうため、内部が混乱して起こる現象です。
妙見活法では一度混乱している状態をリセットして正しい方向へ身体全体を整える事で結果として痛みやしびれが消失するのです。
治療事例~40代女性 千葉県習志野市 月辰会活法整体院~
主訴
- 2年前より業務にて5キロ前後の重量物の上げ下ろし作業をするようになる
- 1年ほど前から右手に微妙に力が入りにくくなり、掌にしびれが出るようになる
- 整形外科にて手根管症候群と診断
- 電気治療を続け変化がなければ手術と言われる
- 一カ月通院するも変化なし
- 知人に当院を紹介され来院
施術
足順→手順 手順→足順の操作法で力のバランスの強弱を図り、最終的に患者さんの力を強める状態にて操作終了
結果
- 握手をした時の力が入り、しっかりと逃げれている状態となる
- いつもの痺れる状態を再現してもらったが、しびれも無くなり大変驚かれる
月辰会活法整体院
住所:千葉県習志野市津田沼4-1-25 ダイワティアラ津田沼Ⅶ-C号
電話番号:047-454-0001
まとめ
手根管症候群は主に中高年以降の女性に多く見られますが、重労働で手を使う男性にも発症が見られます。
正中神経の圧迫によって症状があらわれるため、日頃から前腕をストレッチし、お風呂に浸かるなどして血行を促進することがおすすめです。
手術は最後の手段に取っておき、可能な限り保存療法での改善を目指しましょう。
また妙見活法での治療技術に興味のある方、現在手技治療家の方はセミナーやDVDで整体技術を学べます。
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